カテゴリ:自然環境系科目
ソバの形質調査
7月26日(月)、ソバが開花期を迎えました。
種を播いてから42日、栽培管理や観察を続けてきました。
今年は害虫や病気の発生も少なく、生育も順調です。
植物体を観察しながら形質の調査方法について確認しています。
開花期の草丈、節数、分枝数などを調査しました。慣れない作業でしたが、徐々に手際よくできるようになりました。
ソバの花。今年は去年よりもたくさん花をつけています。
今年は生育が順調なので、収穫が楽しみです。収穫まであと1ヶ月程度、観察を続けていきます。
遺跡発掘 文化歴史学習
夏休み期間である8月2日(月)と6日(金)に遺跡発掘へ行きました。ポー川史跡自然公園(日本遺産)のポー川のほとりにある毎年発掘している現場です。
道具を運んで場所を決めます。
まずは道具を運び現場まで行きます。今年の発掘現場を決めたら、まずは区画作りです。区画が決まったら表面の落ち葉を拾い、表土を出します。発掘で出た土は、すべてブルーシートへ集めます。
慎重に表土を削りながら、発掘を進めていきます。根っこは、根切りばさみで丁寧に切り、さらに発掘を進めていきます。
第2回目、この日は、北大の大学院生とともに、露出した石の発掘です。石の位置を動かさないように慎重に周囲を掘り進めていきます。大方石が露出したところで石の位置を測量します。
測量には、本格的な機械を使います。早速、使い方を習い、測量実習です。一つ一つ丁寧に位置を確認して、石を回収していきました。
毎年この現場にやってきますが、いろいろな発見があります。今年出てきた石、一体アイヌの人たちはなんでここに置いたのでしょうか?遺跡発掘は想像力が養われますね。
今年も学芸員の小野さんにご指導いただきました。ありがとうございます。
海洋教育 夏の特別講座 カレイ釣り実習
7月28日(水)夏の日差しの標津町。本日は、夏休みの特別講座として標津沖でのカレイ釣り体験を行いました。自然環境系科目を選択した2,3年生を対象に地元の主力水産資源でもあるカレイを釣り、その生態を探るのが目的です。
後輩へサポートする小笠原くん
船は毎年世話になってなっている標津町の民宿「船長の家」の戸村さんにお願いしました。青空の中出港、深い藍色の海へ。本日は、標津沖から羅臼方面に向かい、忠類の沖合でカレイ釣りをスタート。沖からみる知床連山がまた美しく輝いていました。
最初に釣り上げたのは、及川さん。しかも大きなカレイ!その迫力にちょっと引き気味・・・。
その後、みんな魚を釣り上げることができました。
3年生の小笠原君は昨年に続き2度目の船釣りだったので、今年は後輩のサポート!自分もしっかりカレイを釣ることができました。
時期的には、もう終了の標津沖のカレイ釣りですが、十分私たちを楽しませてくれました。
戸村さん お世話になりました!
本日の釣果70匹を超えていました(正確に数えていませんでした)。
魚種は、クロガシラカレイ、クロガレイ、エゾメバル、コマイ、ウサギアイナメ、ギンポの仲間でした。
この授業は、海洋教育パイオニアスクール単元開発(日本財団)の一環として実施しています。
ポー川ガイド養成 現地実習
7月9日(金)初夏らしい日差しの中、先日行ったガイド講座の実習として、ポー川史跡自然公園へ行きました。
本日は、現地実習です。といっても、2年生にとっては、2度目のポー川なので、今回は特別に学芸員の小野さんに案内と説明をいただきました。
まずは、資料館でのガイドです。
湿原でのガイド
次は、外へ。天然記念物標津湿原を低層~中間~高層湿原に向けて歩きながら、小野さんからガイドのポイントを教えていただきました。この時期は、花がとても多く、生き物の生き生きしている様子を感じられます。アヤメ、ツルコケモモ、ノリウツギ、エゾイソツツジ、モウセンゴケ、エゾゴゼンタチバナと貴重な植物たちが咲き誇っていました。
さらに湿原を進みポー川に架かる橋。そして、カリカリウス遺跡へ。
当時の暮らしの様子を思い描きながら、小野さんの説明を聞き、アイヌ文化と自然とのつながりを実感しました。
さて、この後は、高校生ガイドとしてガイドの心得や伝え方、知識をさらに身につけて実際にガイドができるように頑張ります。
生物多様性学習
7/15(木)、自然環境系科目を選択している2年生を対象に生物多様性学習を行いました。
今回は、帯広畜産大学、環境生態学分野保全生態学研究室の赤坂卓美助教に「生物多様性の保護と保全ーこれまでとこれからー」という内容で講義をして頂きました。
生物多様性には、遺伝的多様性、種の多様性、生態系の多様性がありますが、それぞれについて説明を受けました。
種の絶滅についての講義を真剣に聞いてメモを取っています!
後半は、外来種の問題を扱っていただきました。外来種も地域に浸透しており、一概に悪とはいえず、多面的に見る必要があることを学びました。
講義の途中には、帯広畜産大学の修士1年の2人の学生も交えて「生物多様性や自然に関心がない人にどうやって伝えるか?」というテーマでディスカッションを行いました。
修士の学生の協力もあり、活発な意見のやりとりができました!
大学の先生の講義を高校で受ける非常に貴重な機会になりました。
今回の学習で学んだこと多様性に関する知識を、今後の学習に役立てていきます。
本授業は、標津高校環境学習の一環として、標津町林課と協力して実施しました。赤坂助教をはじめ、協力してくださった方々に感謝申し上げます。
ポー川史跡自然公園高校生ガイド養成講座
6月24日(木)5、6校時、ポー川史跡自然公園の学芸員 小野 哲也 氏を招いて養成講座を実施しました。
講座では、ガイドとしての心構えをはじめ、遺跡や自然景観の成り立ちについて、詳しく教えていただきました。
説明を真剣に聞きながらメモを取る生徒たち。
講義の後は、さらに知識を深めたい内容などについて、各自で調べました。
今後は、現地での学習も行い、ガイドを目指して勉強を続けていきます。
お忙しい中、講義をしてくださった小野様、ありがとうございました。
ソバの播種・発芽
6/14(月)、ソバの播種を行いました。
昨年度は散播(ばらまき)をしましたが、今年度は病害虫の防除のしやすさも考慮して条播(すじまき)にしました。
溝の中に種を撒いていきます。
圃場は4区画に分け、害虫に関する実験を行う予定です。最後に、防鳥テープを張って作業は終了です。
畑らしい見た目になりました!
今年度は、標津町の町民農園でもソバの栽培を行います。
こちらも丁寧に播種を行いました。
6/21(月)、播種から一週間後の様子です。
土の中からソバの芽が出てきました。
出てきたばかりの芽には殻がついていました。
全体として順調に発芽していますので、今後の生長が楽しみです。
栽培管理と観察を続けながら、収穫を目指してがんばります。
圃場の準備(1)
自然環境系科目では、今年度もソバの栽培を行います。
ソバの播種の前に、圃場の準備を行いました。
まずは、表面の草を剥がしたり、石を拾いながら、耕していきます。
鍬を使っての作業も少しずつなれてきました。
つづいて、土壌のpHを調整するために石灰(炭酸カルシウム)の散布です。
全体に均等に撒けるように心がけました。
最後に、肥料分なども含まれている培土を畑全体に入れました。
徐々に均等に広げられるようになってきました。
土を耕すのは重労働で、かなり疲れましたが、最後までやりきりました。
ここまでで作業の前半は終了です。
圃場準備は(2)へと続きます。
圃場準備(2)
昨年度のソバの収量減は、湿害が一因と考えられています。
そのため、今年度は圃場の排水対策も実施することにしました。
排水対策として、畑の周囲に明渠(めいきょ)を掘削します。
幅30cm、深さ30-40cm程度の穴を掘っていきます。
畑の端から余分な水が排水できるよう全体に掘りました。
地表の水分が抜けてくれることを期待しています。
最後は、畑の耕耘作業です。
今回は標津町農林課から、耕運機をお借りして行いました。
作業の安全に関する注意点や機械の使い方などを説明しました。
実際の耕耘作業は、教員が行いました。
耕耘作業が終了したら準備完了です。
作業前
作業後
時間はかかりましたが、生徒のがんばりと、標津町農林課のご協力により、圃場の準備が完了しました!
次にはいよいよソバの播種になります。
耕運機を貸してくださった、標津町農林課に感謝申し上げます。
海洋教育 春のプランクトン観察
前回、採集したプランクトンの観察です。
海の色がグリーンになっていたので植物プランクトンが多いだろうと予想して、今回の観察ターゲットを植物プランクトンである珪藻にしました。
早速顕微鏡で観察。まずは、双眼実体顕微鏡を使って全体を確認。たくさんの珪藻を確認できました。狙いがわかったところで、通常の顕微鏡観察へ。
春先に多い Chaetoceros属
晩冬の名残 Asterionella属
倍率を上げて観察です。珪藻の姿が見えてきました。接眼ミクロメーターで細胞のサイズを計測し、形態の観察です。とげとげした細胞の中に緑色の葉緑体が観察できました。外側は、透明な箱状になっていました。さまざなま形、同じように見えても棘の出方が違ったり多種多様です。なぜ、棘が発達しているのか?なぜ群体を形成するのか?どうやって珪藻は細胞を増やすのか?さらに探究が進みます。
この授業は、海洋教育パイオニアスクール単元開発の一環で行っています。
海洋教育 春のプランクトン
2021年5月20日(木)2年生を対象に海洋教育の一環としてプランクトンの採集に行きました。
穏やかな春の日、海の公園からは、これから旅立つサケ稚魚の姿が見られました。陸も暖かくなってきましたが、海はどんな状況でしょうか?海の様子を観察です。
まずは、海の色。ややグリーンで濁っています。次は海水を汲んで水温と塩分濃度の確認です。
水温は、9.3℃、塩分濃度は、2.7%でした。
次にプランクトンの採集。プランクトンネットを用いてのサンプリングです。上手に投げ込み、表層水を集めます。たくさんのプランクトンを集めることができました。
ポリ瓶に集めます。
このサンプルは次週観察します。
この実習は、海洋教育パイオニアスクール単元開発の一環として行われています。
春の味覚
3学年の自然環境系科目では、春の味覚を2つ楽しみました。
1つ目は、シイタケです。
こちらは3年前に植菌したほだ木の管理を続けていたもので、立派なシイタケを収穫することができました。
原木栽培のシイタケは美味しい!
丁寧に収穫しました!
2つ目は、キバナノアマナです。
黄色い花がたくさん咲いていましたが、調べてみると、球根の部分が食べられるということが分かりました。見た目からは想像ができません。
ユリ科の多年草で、この時期しかみることができません。
植物を掘り出すと、球根が出てきます。
この球根をきれいに洗い、茹でて、味を確かめてみました。
キバナノアマナの球根はジャガイモに似た食感で、若干甘みもありました。
今後も、季節とともに変わる旬の味覚を紹介していきます。
キノコ学習
5月6日(木)、2学年の自然環境系科目の授業で、シイタケとナメコの植菌作業を行いました。
まずは、振興局森林室の方から、植菌作業のポイントについて説明を受けました。
菌糸は導管に沿って伸びるため、
千鳥状に穴を開けて植菌することを学びました。
次に、ドリルで原木に穴を開けていきます。シイタケはミズナラの原木、ナメコはシラカバの原木を使います。
原木を押さえてもらいながら、
場所を決めて穴を開けていきます。
最後に、駒菌を穴に入れハンマーでしっかり打ち込みます。
2人で協力して作業を進めました。
来週には、仮伏せを行う予定です。
今回、植菌した原木は、先輩の代から受け継いだほだ木とともに、しっかりと管理を行い、収穫を目指します。
今回の実習は、標津町役場農林課、林業研究グループ、根室振興局森林室の協力を得て実施しました。ありがとうござしました。
キノコ学習
6月14日(金)、標津町農林課、林業研究グループ、そして根室市振興局から専門家を招き、キノコ学習を実施しました。
今年はナメコ、シイタケ、クリタケの三種類のホダ木を作りました。まず、ドリルで穴を開け、それぞれの菌を浸透させた駒菌を一つ一つ打ち込みます。
そうして打ち込んだホダ木にナンバリングして、みんなでバケツリレーの要領で、保管場所へ運びました。
みんなでヒーヒー言いながら、何とか、3種類運び切り、積み重ねてセッティングしました。クリタケ、シイタケは次年度以降の収穫となります。
しかし、今年は以前に設置したホダ木が収穫を迎えられそうなので、収穫が今から待ち遠しいです。
サケ稚魚の放流
5月8日(水)、サケ稚魚の放流を行いました。この稚魚は、昨年の11月に発眼卵の状態から約半年間、大切に飼育してきたものです。
まずは、これまで飼育してきた水槽から、稚魚を網ですくって、バケツに移します。このバケツを持って、標津町サーモン科学館へと移動しました。
サーモン科学館では放流の前に、市村館長から講義を受けました。稚魚の体は保護色をしていること、周囲の色に合わせて体色変化ができること、サケの人工授精と放流の問題点などについて学ぶことができました。
市村館長の話を聞きながら、生徒達はじっくりと稚魚を観察していました。
これまで育ててきた稚魚ともいよいよお別れです。大きくなって再び戻ってきてくれることを願いながら、サーモン科学館の池に稚魚を放流しました。稚魚たちは元気に泳いでいきました。
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