9月7日(月)標津町サーモン科学館にて海洋教育カラフトマス実習を行いました。対象は、選択生物の3年生5名。講師は、おなじみ館長の市村さんです。
「よろしくお願いします。」
まずは、カラフトマスの生態について。2年で成熟し遡上するため、遺伝的な交流がほぼ無いことやサケ科魚類の中でも海洋生活に最も適応した魚種であることを学び、セッパリマスの由来ともなった背部の隆起の理由についての考察を教えていただきました。
本日は、実習用に3ペアを用意いただき、早速実習開始です。まずは、人工授精。
まだ時期が早いにもかかわらず親魚を確保してくれました。
雌の腹部を開腹用の刃物で切ります。オレンジ色の魚卵がこぼれ出ます。この卵に精子をかけます。まだこの時点では受精はしていません。先日生物で学習した受精の仕組みを思い出しながら、サケの受精の特徴を学習しました。人工授精は、水につけて完了します。水にさらされることで精子が泳ぎだし、受精します。
受精卵が吸水する間に解剖実習です。すでに学習した肝臓、目、腎臓などほ乳類と比較しながらその特徴を学習しました。もちろん、魚から人への進化の道のりも!
カラフトマスを用いた学習ができるという日本はもとより道内でもここだけ!と自慢できる楽しく深い実習となりました。
実習の終わりは、サーモン科学館の見学。大人気のチョウザメに指パクをしてもらいました。次回は、サケの産卵行動の観察です。また、よろしくお願いします。
この実習は、日本財団・東京大学海洋教育センター・笹川平和財団海洋政策研究所「海洋教育パイオニアスクールプログラム」の助成金を利用しています。